PC

Personal Computer

パソコンとの出会い

1980年くらいだと思う。 今となっては、正確に思い出せない。 大学の友人が、バイトでためたお金でNECのPC9801を購入した。 当時、外部入出力装置はカセットテープであった時代だ。 フロッピーディスクの前身である。 しかし彼は、外部入出力装置として8インチフロッピーディスク拡張装置を同時に購入しており、 ハードディスクはないものの機能的にはほぼ現在のパソコンと同等のものを入手していた。 約30万円はしたと思う。 パソコン本体あわせて、100万円くらいはかかったのではと思っている。
通常、プログラムやデータを入力すると、情報はメモリー上にあり、 この状態で電源を切るとなくなってしまう。 そこで、カセットテープをつないで、情報を保管していた。 この書き込みや読み込みの時間は相当なもので、毎回いやになるくらい待たされていた。 当時、ラジオでプログラムの配信が行われていたのを思い出した。 「ピー、ガー、ガー」という音しかない放送をカセットテープで録音し、 パソコンに読み込ませると簡単なゲームが動いたりしていた。 プログラムダウンロードサービスの走りだったのだろうか。
ところがである、このフロッピーディスクは、は、速い。 値段分は、十分に機能していた。 今まで十数分かかっていた読み込みが、1分くらいで終了する。 感激であった。 暇さえあれば、毎晩のように友人宅にお邪魔し、彼がパソコンなるものを 操作しているのを傍らで見せてもらったものだった。
IBM5550

1985年に、日本IBMからIBM5550という日本語が扱えるパソコンが出た。 IBMといえは、海外ではIBM-PCが有名であったが、日本語が表示できないというネックがあった。 そこで、日本語のフォントを埋め込んだ機器を装着することで、日本語の入出力を可能にしたのが、 このIBM5550であった。 わたしは、仕事のコンピュータがIBMも大型汎用機だったので、すんなりとこのパソコンを使うことになった。

TOSHIBAラップトップPC

今でこそ有名な東芝のダイナブックが出る前、赤いプラズマディスプレイが印象的なラップトップパソコンがでた。 ラップトップパソコンとは、ひざの上(ラップトップ)にのせて使えるくらい軽量のパソコンという意味である。 だがしかし、その重量は7Kg以上あり、とてもとてもひざの上に長時間置くのには耐えられない代物であった。 ちなみに現在のオールインワンノートブックでも、3KG前後であるので、その2倍以上の重さがあったのだ。
わたしはこのパソコンが当時すごくお気に入りであった。 当時は日本語DOSというOSが主流であったので、そのOSが動くには十分なスペック(仕様)であった。 それになんと言っても、その赤いプラズマディスプレーが気に入っていた。 暗いところでも十分な明るさで文字を表示でき、それでいて長時間使用してもあまり目の負担を感じなかった。 東芝から、3270エミュレータというハードとソフトの追加機器セットがでており、それを装着するとIBMの 大型汎用機の端末としても使うことができた。 これも、わたしにとっては大きなメリットであった。 IBMからは、IBM5535ラップトップという製品が出たが、両方とも仕事でお世話になった。 これらの7Kgを超える重い筐体を担いで、よく全国に出張へ行ったことを思い出した。
DOS/Vパソコン

パソコン本体に日本語を表示するための機器を装着しなくても、ソフトだけで日本語を使える DOS/VというOSが出現した。 1992年くらいだったと思う。 これによって、IBM-PCやIBM-PC互換機といった、 それまで世界標準だが日本では使えない機種が、俄然注目されるようになった。 東京の秋葉原では、DOS/Vショップとうたって、海外からIBM互換機を輸入し販売するようになった。 特に驚いたことは、その価格であった。 これまで日本でのパソコンの供給は、日本語の処理の関係で日本のパソコンメーカーしかできなかった。 そのため世界との価格競争をしなくてもよかったので、世界的に見ると日本のパソコンは割高感があった。 しかし、このOSの出現で、海外の安いパソコンやパーツが輸入されるようになり、 一気に現在のような価格競争が日本で起こることになった。

ウインドウズ

ウインドウズといえばパソコンのOSで、マイクロソフトの製品である。 今では常識のように、誰もが知っている。 しかし、ウインドウズ(Ver1)が出荷されたころは、マイクロソフトはメジャーではなかった。 わたしは試しにウインドウズ(Ver2)を使ったことがあるが、お世辞にも使用に耐えるものではなく、 仕事で使うなどもってのほか、という状態であった。 いまでこそパソコンといえばウインドウズであるが、当時はお粗末なものであった。 このOSが、改良に改良を重ね、ウインドウズ3.1、95、98、2000とバージョンアップされ、 現在のXP以降に引き継がれてきた。