Data Center Questionnaire in EU
【LSI調査】
データセンター管理者の75%が回答、「予算不足で必要なパフォーマンスが実現できない!!」
データ量は増えるが予算は増えずの厳しい現実…
(2012年07月25日)
欧州のデータセンター管理者のうち4分の3が、テクノロジーにかけられる予算が不足するなか、求められているパフォーマンス・レベルを達成できていないと感じていることがわかった。
400名以上の欧州データセンター管理者を対象にした同調査では、データセンターおよびネットワーク全般にわたるアプリケーション・パフォーマンス最適化の重要性を認識している回答者が全体の93%におよんだものの、その大半はこうした最適化を行えていないと答えた。
適切なアプリケーション・パフォーマンスを妨げている主な要因として70%が挙げたのが、ネットワークおよびストレージへのアクセスに存在するボトルネックだ。データ・トラフィックが著しく増加してインフラストラクチャに負担がかかっているため、多くのインスタンスに問題が発生しているという。反対に予算はなかなか増えないので、インフラの整備が追いつかない。
今回の調査を主導したネットワーキングおよび半導体企業LSIは、データセンターは「データの洪水が生み出したギャップ」に苦しめられていると分析している。つまり、ネットワーク・トラフィックやストレージ・キャパシティに対するニーズは年間30%以上のペースで成長しているにもかかわらず、IT予算および支出の上昇率ははるかに低く、1年でわずか5%から7%にとどまっているのである。
「結果的に、今日の爆発的なデータ増加がこれを支えるのに必要なインフラの増築ペースを大きく上回ってしまい、データセンター管理者が問題の矢面に立たされることになった」(LSI)
多くの場合、トランザクションの処理レベルに影響をおよぼすほどのパフォーマンス問題を抱えている企業は、その影響が会社の収支にも波及するおそれがあることに注意しなければならない。
LSIによれば、データセンター管理者はフラッシュ・ベースのストレージに「強い関心」を示し、SSD(solid state disk)がアプリケーション・パフォーマンスを向上させうることも理解しているという。しかし、回答者の約半数はSSDの購入予算をいまだ獲得できていない。また、データセンター管理者がSSDの採用をためらう最大の理由は、すでに明らかになっているコストだそうだ(92%が回答)。
調査対象者が列挙した、データセンターにおけるビジネス・クリティカル・アプリケーションのトップ4は、以下のとおりとなっている。
・仮想化ツール
・Microsoft Exchange
・SQL Server
・Oracleのアプリケーション
(Antony Savvas/Computerworld英国版)
= 考察 ===============================================
1.予算はなくとも新規投資はできる
既存のランニング費用を見直すことで、新規投資余力を創出し、これから必要となる機器やソフトへの投資をすることができる。情報化投資は、設備投資のひとつである。設備投資背ある以上、ある一定の収入への貢献が期待される。情報化投資は、技術革新のスピードが速いという特徴がある。そのため、投資サイクルが小刻みで、維持管理費が雪だるま的に増加する傾向を持っている。情報機器やソフトのライフサイクルに合わせて、定期的な見直しが必要である。見直しのひとつのポイントとしては、収入への貢献度という評価軸も考えられる。
2.維持管理費の評価
維持管理費はハードウエアやソフトウエア、役務に限らず、提供されているサービスレベルと価格のバランスを常に把握しておく必要がある。そうしないと、必要でもないサービスに余計な費用を支払っていることになりかねない。
3.情報化投資最適化
株式会社アーバーズでは、情報化投資最適化の一環として、データセンターの基盤を支えている維持運用費を独自の手法で見直し(現状俯瞰)、新規投資のための余力を見つけ(最適化余力診断)、維持管理費の低減を実現するサービスを展開している。ご興味のある方は、株式会社アーバーズまで。