Profession

IT Consultant

情報化の仕事にあこがれて

大学時代、幸いにして初期のパーソナルコンピュータに触れることができたわたしは、 これから発展するであろう情報化の仕事について夢見ることになった。
1983年に初めて就職して経験した仕事は、団体生命保険の仕事であった。 契約者の情報は、IBMの大型汎用コンピュータに管理されており、 このデータの日々の管理が最初の仕事であった。 加入者は、本人ベースでも数十万人以上登録されており、家族も入れると100万件くらいの データベースであったと記憶している。 とてもとても手作業で管理業務をするということは、全く不可能であった。
この仕事を続ける中で、コンピュータについて独学し、 情報化に関する知識を蓄えていくと同時に、実際の仕事と理論の違いなどを勉強した。 これも幸いにコンピュータ明るい人がいなかったので、 まもなくわたしがコンピュータ関係の現場担当責任者になることができた。

勉強になった80年代

世はまさに高度経済成長の真っただ中であった。コンピュータは、まだまだ大型汎用コンピュータが主流で、専用の端末と大型のプリンターを駆使し、業務処理を行っていた。加入者から届く大量の申込書の処理や、複雑な計算を要する給付計算など、コンピュータならではの仕事がたくさんあった。
1987年、横浜で開催された国際会議の事務局用コンピュータ技術支援を担当することになり、当時企業でも使われ始めたインターネットを駆使し、インターネットカフェやメールサービスを実現し会議主催者から高い評価をいただいた。

疑問に感じた90年代

90年代に入ると、バブルが崩壊し、経済の成長は一端止まった。しかし、コンピュータ業界は、なぜか堅調であった。システム基盤のダウンサイジングが声高に叫ばれ、パーソナルコンピュータをベースとしたサーバー機を使って、クライアントサーバー型コンピューティングというのが主流となってきた。サーバーOSもNetware以外にマイクロソフトのWinodowsNTが登場し、本格的な業務ソフトをクライアントサーバー型でシステム開発できる時代となってきた。
しかし、企業における業務内容としては、大型汎用コンピュータで動いていた処理が、PCサーバー群で動いているだけで、中身は何も変化していないような気出してならなかった。
初めてコンピュータを手にした時の感動、初めてコンピュータで業務を効率化できた時の感激、コンピュータ処理に抱いてきた「いい感じ」がどこかに行ってしまった、そんな感じがしてきた。

ITコンサルタントとして独立

これまでコンピュータに関する仕事に従事し、獲得してきた知識や知恵、ノウハウをわたしの思うように社会に貢献していきたいと思って、18年のサラリーマン人生にピリオドを打つことにした。何も作らない、何も売らない、知恵とノウハウだけで勝負をしてみたい。それが、最初の気持であった。これは今も変わっていない。
ITコンサルタントというと、膨大なアセスメント資料と引き換えに、高額な報酬をもらう人、といイメージがあった。その資料をどう使っても、現状の問題は解決しない。そんなコンサルタントが、なんとたくさんいることか。
結果が出るところまで、依頼者と二人三脚する。これが、わたしのモットーである。

最適な情報化投資を求めて

株式会社アーバーズの設立に経営者として参画。
大手投資顧問会社の情報化投資最適化支援、
大手出版会社の社内プロジェクト事務局支援、
大手銀行情報子会社の情報化投資最適化支援、
大手化学メーカー情報子会社の情報化投資最適化支援、
中堅製造会社の新システム開発プロジェクトコントロール支援、 新興ネット証券会社のIT「事業仕分け」と情報化投資の「見えるか」などを経験し、 現在に到る。