No.12 Conference

第12回 JTAコーチャーズカンファレンス(2002)

今回のカンファレンスの感想

今回は2日間登録していたのだが、仕事の関係で、11日月曜日の講義にはほとんど参加できなかった。 まことに残念である。 したがって、感想としては初日の内容がほとんどとなってしまう。

まず、盛田会長の話。 会長はご存知の方も多いと思うが、ソニーの創業以来のメンバーである。 その話の趣旨は、テニス協会はとにかくお金がなくて困っている、ということであった。 それは、お金があるときもあればないときもあるので、その時々で適当に努力してもらうしかないと思う。
わたしが面白いと思ったのは、会長がソニーに属していたときの会社の様子や、 アメリカに支社を出したときのエピソードであった。 ひょうひょうと面白おかしくお話をされていたが、実際の現場では大変だったのではないかと推測している。
中でも、アメリカでの話で、仕事を取るために自宅にテニスコートを作って、 そこに政財界の有名人や有名テニスプレーヤーとテニスをした話は、 他では聞けない話だった。 このような経験をされた方は少ないんではないかと思う。

今回から、開催場所が国立スポーツ科学センターに変わった。 初回ということもあって、内部を見学することができた。 ここは、オリンピックなどスポーツの最高峰で戦うアスリートを科学的にサポートするために 作られた施設らしい。 そのため、いろいろな部屋、たとえば高地トレーニングと同じ条件の低酸素室など、 これまでの経験でよいと思われるものを人工的に再現したような部屋がたくさんあるのだが、 かってに覗くことができないようになっている。
後日、NHKの放送で、陸上のトップアスリートのトレーニングを特集した番組を見たが、 このセンターを使ってのトレーニングもあり、少しだけ身近に感じることができた。 これも、この研修会のおかげかな。

太田さんの話は、ほとんど自分のこれまでやってきたレスリングの話で、 レスリング界ではまったく科学的な考え方は取り入れられていなかったという話であった。 ま、年代がわたしと同じなので20年くらい前の話になるが、 わたしも非科学的なトレーニングを毎日やったという記憶しかない。

田嶋さんの話は、元気がよかった。この年の6月にワールドカップが日本で開催されるので、その話で 持ちきりであった。 特に、パソコンやビデオを使ったプレゼンテーションや戦術分析など、有り余る資金を投入しているな ということがよくわかる内容であった。 盛田会長が、テニス協会はお金がないという話を最初にされたが、途中で情けなくなってしまった。
人々が注目するところには、自然とお金が集まるということなのだろうか。 私には、一時のブームのような気がしてならないのであるが。

3月10日(日)

テニス協会の改革及び指導者に対して
(財)日本テニス協会 盛田正明会長

国立スポーツ科学センター
施設見学

導入から強化までの指導法と指導者の養成及び資格について
大田章氏(レスリングメダリスト)

導入から強化までの指導法と指導者の養成及び資格について
田嶋幸三氏(サッカーU-17、18日本代表監督)

3月11日(月)

サービスの強化~日本選手の弱点であるサービスの強化法とは
梅林薫氏 大阪体育大学教授
植田実氏 朝日生命厚生事業団テニス教室副校長

12才から16才までのジュニアの年齢別指導方法の要点
広瀬均氏 株式会社ひろせ 代表取締役

2001ITFワークショップ報告と強化本部の指導方法
神和住純氏(法政大学教授)
白石正三氏(デ杯日本チーム監督)