1-2-1 Healthy body

1.健康なとは

細胞の成り立ち

卵子と精子の受精により、受精卵は細胞分割を始めます。相当数に分裂した細胞群の中央部分がくびれてきて、空洞の管を中に持つ形になります。この細胞群の外側が外皮で、私たちの皮膚の部分で、内側が食道、胃、腸などの内皮になります。ですので、内臓壁と皮膚は見た目にはかなり異なっていますが、もともとは同じ細胞だったのです。

これらの細胞は、食事をすることで腸から栄養を吸収し、体内へ取り込み、自らの細胞の元として生きています。外からの栄養を取り込む場合、栄養もありますが病原菌などの毒もあります。体に必要な栄養と体に悪い毒とを選別し、病原菌などをを排除しなければなりません。ここで活躍するのが、体がもともと持っている免疫力です。

人間の体には、もともと「免疫力」という外敵から身を守る力が備わっています。免疫力の正体は、血液の機能です。人は、食事をしないと生きていけません。しかし、食事をする時に有害な物質や微生物を食べてしまう可能性もあります。たとえば、病原菌が食物の混ざって口から摂取されたとします。食物は口から食道を通り胃で消化されます。胃には強力な胃酸があり、ここで病原菌も死滅すればいいのですが、生き残ったものは腸へ送られそこで吸収され血液中に入ります。このとき、活躍するのが血液中の白血球群です。体に良いものと悪いものを分別し、病原菌を攻撃し食べつくします。体の中で、このような活動が日々おこなわれているので、健康な体を維持していくことができるのです。

自然治癒力

人の体にはもともと免疫力を中心とした自然治癒力という力が備わっています。簡単にいうと、外部の病原菌などから体を守ったり、傷ついてしまったところを修復させたりする力です。たとえば、風邪をひいた場合、風邪の病原菌から体を守るために自然と体温を上げ、病原菌をやっつけようとします。医者や薬が豊富になかった時代で、体力さえしっかりしていれば風邪は自然に治るものだったと思います。また、公園で遊んでいて膝をすりむいた経験はあるでしょうか。そのすり傷は、水で洗って乾かしておけば時間はかかりますが自然に治ります。今だと、消毒液で洗ってバンドエイドみたいな絆創膏を貼って治すでしょう。これは、消毒液や絆創膏が傷を治したのではなくて、体にもともと備わっている免疫力で治ったのです。この力が、自然治癒力と呼ばれるものです。

私はこの自然治癒力は、人間のほとんどすべての病気などの不具合を治してくれると信じています。少なくとも、寿命が尽きるまでは。それで、この自然治癒力を寿命が尽きるまで維持管理していくことが、体を健康に保つ秘訣ではないかと勝手に思っています。自然治癒力を維持していくにはどうしたらよいか、というのが当面の私の課題で、日々勉強をしているところです。

温と自然治癒力

自然治癒力が一番高いのは、赤ちゃんではないかと思っています。ほとんどの赤ちゃんは半年くらいほとんど風邪もひきません。私は、この赤ちゃんに注目しています。赤ちゃん特徴として、体温が高いことが上げられます。私の息子の場合でいうと、常に37度くらいありました。病院の先生が、「体温高いねー。」とよくおっしゃっていましたが、生まれてからずっと同じ体温ですから、何か体に不具合があって発熱しているのではないと思います。逆に、高い体温を維持することで、病原菌などの外部の敵の侵入を防いでいるのだと思いました。

私は犬を飼っています。柴犬のハルです。彼女は、私の家に来てすぐに危篤状態になりました。脱水症状と低体温症でした。子犬の場合、38度以下に体温が下がると低体温症といって危篤状態と同じだそうです。犬の場合も、体温が高い方がいいのだなと思ったエピソードです。

私はこの体温のことに気がついて、体温を測り始めたころ、たぶん30歳代半ばだったと思いますが、35.5度くらいでした。体温の平均が、36.5度といわれていますから、ちょっと低いですよね。それから、これではまずいと思って努力し、今はだいたい36.7度くらいを保っています。
体温を高く保つと、もともとその人が持っていた自然治癒力が発揮され、風邪をひきにくくなりますし、体の代謝もよくなります。その結果、三食ガッツリ食べても中年太りをしないというおまけもあります。