2003年 京都 家族旅行 夏
竜安寺 石庭
. 京都には有名な大学がたくさんある。 息子は、午前中ある大学のオープンキャンパスを見に行くことになった。 その間、妻と二人は暇なので、その近くの竜安寺へ行ってみることにした。
この竜安寺は、石庭で有名である。 と、えらそうにっても、わたしたはじめて見たのであるが。
門をくぐると左側に大きな池があった。 その池には、ハスが群生していて、白やピンクのきれいな花を咲かせていた。 今が開花の時期なのだろうか。
本道の左側に、そのうわさの石庭があった。 白い砂が敷き詰められた中庭の空気は、梅雨明けの強い日差しによって暖められ、 温風となって本道の方に吹いていた。 熱ーい。
石庭に並べられた石は、全部で15個。 五、七、五だとか、京都の山並みを真似たものだとか、諸説はたくさんあるそうだ。 しかし、一度にすべての石を確認することはできないということは本当で、 どう見ても15個の石を一度に確認することはできなかった。 これは、世の中にまったく完全なものはないという教えであるといわれている。

さきほど寺の入り口付近には、大きな池があると書いた。 近くによって花だけを写真に撮りたかったのだが、みんな中央あたりに集まっており、 思うような写真をとることはできなかった。
本道からの帰り道、池の右側、つまり来た時と反対側を通ってみた。 すると、池の中にぽつんと2つの石が顔を出していた。 その一方に亀が、片方にかもが登っていた。
よく見ると、亀は1匹ではなくて3匹だ。 それも大きさがまちまちで、大、中、小の亀がいた。 3匹とも何かもぞもぞしているなと思ったら、どうも陣取り合戦をしているようだ。 足や手を使って、後から登ってきた亀を石から突き落とそうとしている。 こんなところでも、生存競争は激しいのだ。

タイトルの写真は、「つくばい」である。 刻まれた4文字は、水を張った「口」の字をそれぞれ重ねて「吾唯足知」(われただたるをしる)となる。 「吾唯知足」は、釈尊が説かれた教えである。 「足ることを知る人は、心は穏やかであり、足ることを知らない人は、心はいつも乱れている」そうだ。 このつくばいは、水戸黄門からの贈り物だといわれている。 2003年8月1日撮影。
Kazuyoshi Nagato
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